※納期は当社に検体が到着してからの日数です。

環境中には様々な微生物が存在しており、滅菌方法に対する抵抗性はその微生物の種類により異なります。
そのため、滅菌を安定して保証するには、製品に付着している微生物の数・種類に応じて適切な滅菌条件を設定し、付着している微生物が変動していないことを定期的に確認する必要があります。

JIS T 11737-1(ISO11737-1)6.2項8.3項では、医療機器製品に付着している微生物にどのような特性があるのか、明らかにしておくことが求められています（バイオバーデンの微生物学的特性付け）。
微生物を同定して菌種を明らかにすることで、迅速かつ正確に微生物の特性付けが可能になります。

また、病原菌・食中毒菌などの危険な微生物が存在しないか確認したり、トラブル発生時の汚染原因を特定したりすることにも、微生物の同定は活用されています。

当社では、２種類の装置を使用し、それぞれのシステムによる相乗効果により、
迅速で低価格、高信頼の微生物（細菌・真菌）の同定サービスを提供しています。

MALDI-TOF MS（マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間質量分析計）を使用し、微生物に含まれるタンパク質（主としてリボゾームタンパク）のパターンから微生物を同定します。
迅速に低価格で同定できるのが最大の特徴で、いただいたご依頼の約80%が、本試験方法により同定できている実績があります。

新しい技術の同定方法ですが、非常に迅速で、かつ正確に同定できるため、医療現場で臨床検査に利用されたり、食品工場で汚染原因の速やかな追及に利用されたりしており、世界中で利用が拡大しています。
今では、日本薬局方の参考情報にも収載されており、標準的な同定方法になっています。
当社は業界内でいち早くMALDIを導入し、迅速同定サービスを提供しており、豊富な実績がございます。

微生物の遺伝子を解析して微生物を同定します。
遺伝子同定には約20年の歴史があり、インターネット上に公開されているデータベースを使用することで、ほぼ全ての微生物を同定することができます。
信頼性が高いシステムであり、微生物同定の主流になっています。
ただ、同定するための前処理が煩雑で、結果が出るまでに時間を要します。
当社では、5営業日以内に結果をE-mailで速報する通常サービスに加え、3営業日以内に結果をE-mailで速報する遺伝子同定の特急サービスを提供しています。